特別区経験者採用の予備校ならズバリここ!

特別区経験者採用の倍率は、6~15倍程度と言われています。

他の都道府県庁や政令指定都市における経験者採用試験の倍率が数十倍になることも多いことと比べれば狙い目ですが、それでも大卒枠よりはかなり難関であり、仕事も忙しい社会人受験生が独学のみで合格するのは容易ではありません。

予備校に通えばもちろん費用がかかりますが、ここをケチって憂き目を見るより、あこがれの特別区に採用されて理想の人生を送るための先行投資だと考えて、予備校で効率よく学ぶのがおすすめです。

そこで今回は、特別区経験者採用の予備校について紹介していきます。

※公平中立な評価のため、予備校からのプロモーション依頼は全てお断りしています。

予備校選びのポイント

1.「特別区経験者採用」に力を入れているか

主に大学生が対象となる「Ⅰ類採用(大卒程度枠)」ではなく、社会人対象の「経験者採用枠」で受験しようとするのなら、それに合った指導を受けることのできる予備校を選ぶ必要があります。

なぜなら、Ⅰ類採用では、教養試験や専門試験などの択一試験は平均以上の点数を目指さなければならないのに対し、経験者採用では教養試験の重要性は低いからです。

下記の表に、各試験の成績の配点についてまとめました。

特別区Ⅰ類採用 特別区経験者採用
教養試験 平均以上の得点が求められる 足切りに使用される
専門試験 実施なし
論文試験 配点が高いと言われている 配点が高いと言われている
面接試験

特別区は配点を公表していませんので推測表現にはなってしまいますが、合格者の成績の復元などから、多くの予備校で上記のように分析されています。

経験者採用の「教養試験」の欄をご覧いただくと、「足切りに使用される」としています。
これは、特別区人事委員会が公式に発表していることであり、面接と論文が合否に大きな影響を及ぼすということを意味しています。

そのため、大卒程度枠にしか対応していない予備校や講座を選ぶと学習効率が非常に悪くなってしまいますので、せっかく払う学費を無駄にしないよう、経験者採用枠に対応した予備校を選ぶことが重要となります。

また、資料などを比較して選ぶ際には、キャッチコピーを真に受けず、カリキュラムの内容までしっかりと調べましょう。
「面接や論文の対策をしたいのに、入校してみたら教養対策ばかりだった」という例もありますので、十分注意してください。

そして、一般的な公務員試験では論文試験を課されるのが一度であるのに対し、特別区経験者採用では「課題式論文」と「職務経験論文」の2つを課されることになります。

特に、職務経験論文は受験生ごとに論ずる内容が異なりますので、課題式論文のような一般的に販売されている模範答案を参考にすることは難しいでしょう。

さらに、面接試験は40分も課されますので、他の一般的な自治体よりも長い時間をかけて面接が行われます。
一つひとつの質問に対してとことん深掘りされるため、しっかりとした面接対策が必要です。

これらの事情から、「特別区経験者採用に力を入れている予備校」を選ぶことが重要であると言えるでしょう。

2.合格実績を公表しているか

合格実績は誰しもが気になるところだと思いますが、意外と公表していない予備校もあります。
予備校は日本全国にありますので、アピールできるほどの実績がない予備校をあえて選ぶ必要はないでしょう。

ただし、実績を公表しているからと言って安心できるわけではなく、実際には実績のない予備校が巧妙なキャッチコピーを掲げていることがあります。

特に注意したいのは「指導実績〇〇名」などの表記で、「合格実績(合格者数)」については何も書かれていない点に注意してください。

指導実績が多いということは、それなりに多くの生徒を集めている予備校であるとは言えるかもしれませんが、合格者が多ければそこをはっきりアピールするはずなので、そうしないということは「受講生は多くても合格率は高くない」と考えられます。

また、特別区経験者採用に合格したい受験生にとっては、「特別区経験者採用」の指導実績や合格実績について知ることも重要です。
他の自治体や特別区Ⅰ類などの受験生を実績に含めている可能性がありますので、入会する前に必ず確認をしておきましょう。

3.講師の質は高いか

これは公務員試験全般に言えることですが、予備校を選ぶ際には「どのような講師に指導してもらえるか」はとても重要な要素です。
試験の対策方法や合格者の特徴などについて豊富に知識や経験がある人であれば、的確な指導を受けることができ、合格までの近道が目指せるからです。

公務員試験の指導歴がない素人や質の低い講師から指導を受けても、「とんちんかんなアドバイスをされて不合格」という結果になりかねませんので、予備校の資料やホームページなどで必ず確認しておきましょう。

また、「講師が何人在籍しているか」も要チェックです。

特別区経験者採用における面接の採点は、複数の職員によって行われます。
これはおそらく、偏った評価にならないために実装されていますので、論文の採点も複数人で行われている可能性が高いです。

また、本番の面接では3人の面接官がおり、それぞれ異なった視点から評価を下されることになります。
そのため、1人の面接官が高評価を出しても、あとの2人が低評価であればその受験生の評価は高くなりません。

予備校でも同じことが言えますので、複数の視点から指導や評価をしてくれるところを選ぶべきでしょう。

特に個人塾の場合は1人で指導しているところも多いので、入会を決める前に在籍人数を確認しておきましょう。
講師1人では多面的な指導や評価はどうしても難しくなりますので、よく検討することを推奨します。

また、できれば専門分野が異なる講師が在籍していると、より多面的な視点からの指導が受けられますので、参考にしてください。

おすすめの予備校はココ!

ここまでお伝えしたポイントを基準にホームページなどから情報収集し、おすすめの予備校を3つ厳選しました。
複数のコースがある場合には、おすすめのコースのみに絞って紹介しています。

それぞれよく調べて検討し、自分に合うと思うところを選びましょう。

【第1位】社会人採用専門予備校Gravity

講座名:①特別区合格講座(オンラインコース)②特別区合格講座(通学+Webコース)

詳細 評価
講座内容 特別区経験者の専用コース(論文・面接対策が中心) ★★★★★
料金 ①297,000円(税込)
②290,400円(税込)
★★★☆☆
オプション なし ★★★★★
受講形態 Webが中心 ★★★★☆
実績 2023年度:57名 ★★★★★
講師 ・社会人採用に合格経験のある講師が中心
・元TAC講師が在籍
・全ての講師が元公務員
★★★★★
設立 2021年 ★★★★☆

栄光ある第1位に輝いたのは「社会人採用専門予備校Gravity」で、最も評価した項目は、講座内容、オプション、実績、講師の4つです。

総評

特別区経験者の専用コースとなっていますので、集中的に学ぶことができそうです。
肝心な実績も公表しており、上位合格者も複数名輩出しているようです。

オプションとは、入会後に新たに発生する料金のことを意味しています。
オプション自体は悪いわけではありませんが、よく考えずに追加すると予想よりも高くつくことがあります。
一方のGravityでは、「オプションなし」という点もプラス評価としています。

講師の質については、他の予備校では公務員試験の受験経験がない講師が多い中、特別区経験者採用に合格経験のある講師が在籍しているのはかなりレアで貴重な環境だと言えるでしょう。

実績のある大手予備校TACで経験を積んだ講師も在籍しており、ノウハウ的に引けを取ることもなさそうです。

マイナスの評価項目は、設立から日が浅いことや、受講形態で「通学」の選択肢がない点をマイナスとしました。
特に料金については、他の予備校よりも攻めた印象を受けましたので★-2としています。

【2位】LEC東京リーガルマインド

講座名:経験者採用専願コース

詳細 評価
講座内容 社会人採用の専用コース(教養・論文・面接対策) ★★★★☆
料金 215,000円(税込) ★★★★★
オプション あり ★★★☆☆
受講形態 通学またはWeb ★★★★★
実績 ホームページに記載なし ★★★☆☆
講師 複数名在籍 ★★★★★
設立 1979年 ★★★★★

第2位は「LEC東京リーガルマインド」で、最も評価した項目は、料金、受講形態、講師、設立の4つです。

総評

3つの予備校の中で、最も検討しやすい価格帯となっています。

受講形態は、通学とWebの2つから選ぶことができます。
通学で受講したいというニーズは一部あると思いますので、選択肢が用意されている点を評価しました。

講師も複数名が在籍しており、申し分ないでしょう。
設立は1979年とかなり長いので、過去の受験生などの情報も豊富にあると考えられます。

マイナスの評価項目は、講座内容、オプション、実績です。
講座内容では、特別区以外も含めた社会人採用全般を対象としている点に注意してください。
また、オプションもよく確認をしてから受講を検討しましょう。

実績についてはホームページに記載がなかったため、個別に問い合わせて確認する必要があります。

【3位】公務員試験専門喜治塾

講座名:①特別区経験者採用試験講座(論文&面接コース)②特別区経験者採用試験講座(フルコース)

詳細 評価
講座内容 特別区経験者の専用コース(論文・面接対策)※フルコースは教養対策付き ★★★★★
料金 ①242,000円(税込)
②297,000円(税込)
★★★☆☆
オプション あり ★★★☆☆
受講形態 ・通学またはWeb
・少人数指導、個別指導
★★★★★
実績 ホームページに記載なし ★★★☆☆
講師 ・複数名在籍
・塾長が元公務員
★★★★★
設立 1999年 ★★★★★

第3位は「公務員試験専門喜治塾」で、最も評価した項目は、講座内容、受講形態、講師、設立の4つです。

総評

講座内容については、特別区経験者の専用コースとなっていますので、集中的に学ぶことができそうです。

受講形態は、通学とWebの2つから選ぶことができます。
通学で受講したいというニーズは一部あると思いますので、選択肢が用意されている点を評価しました。

講師も複数名が在籍しており、少人数指導や個別指導を強みとしているようです。
塾長が元公務員であり、現職公務員への研修なども行っているようですので、行政知識は豊富にあると考えられます。

設立は1999年とかなり長いので、過去の受験生などの情報も豊富にあると考えられます。

マイナスの評価項目は、料金、オプション、実績です。
料金は、他の予備校よりも攻めた印象を受けたことと、オプションの種類が多い点を★-2としました。

また、Googleの口コミを見ると、ネガティブな評価が目立つところも気になります。

実績についてはホームページに記載がなかったため、個別に問い合わせて確認しましょう。

納得のいく予備校選びをしよう

おすすめの予備校を紹介しましたが、これはあくまでも参考に過ぎず、最も大切なのは自分の目で見て確かめることです。

各予備校では、無料のガイダンスや公開講座、体験講座などを行っていますので、そうした講座等を実際に受講し、予備校や講師の雰囲気を確かめましょう。

高い費用をかけて通う予備校ですので、事前に十分検討し、悔いのない選択をしてください。